乱聴
今日こんなものを聴いた。
ポリス東京ドーム公演(2/23OA WOWOW)


ポリスの再結成には驚いた。
バンドの活動中は、殴り合いのケンカをしていたというほど仲が悪かったあの3人がまた集まるとは思えなかったのだ。
まあ、3人とも大人になったということか。

そういうわけで、もう日本での公演など考えられなかったポリスが先日ついに東京ドームで来日公演を行った。
そのステージの模様がWOWOWでオンエアされた。

ポリスの活動時期というのは70年代終わりの頃から80年代の前半といったところで、ちょうど私が洋楽を本格的に聴き始めた頃と重なる。
この時期というのは、1970年のビートルズ解散からちょうど10年くらいが経って、ちょうどその後続のバンドたちが次々とそのバンドとしてのキャリアのピークを迎えていた時期と言えるだろう。

つまり、レッド・ツェッペリン、イーグルス、フリートウッド・マック、ピンク・フロイド、ビージーズ、ドゥービー・ブラザーズといったバンドが次々と傑作を創りだしていた時期だ。

とにかく、この頃のこういった大きなバンドというのは圧倒的な迫力というものがあったので、私の耳にはイギリスから出てきたポリスというバンドがそんなにすごいという感じは受けていなかった。
音が何かパシャパシャっていう感じで薄いし、スティングの声もなんだか妙にかん高くて、好きになれなかった。

しかし今2008年という時代になってみると、そういったシンプルなバンドアンサンブルを聴かせるバンドさえあまり見なくなっていることに気付く。
そのために、今こうやってWOWOWで彼らの演奏を観ると、じつにとてつもないグループとして見えてしまうのだ。

事実ポリスはとてつもないグループだった。
このオンエアを観ていて思うのは、この3人でしか創りえなかったこのグルーブ感、スピード感というものがあるということ。
このバンド、この3人のサウンドというのは、ほかのどのバンドとも似ていない独特の世界観があって、やっぱりすごい。

このシンプルでしゃきっとしていて、ひんやりとした音の感じというのは、スティングのソロではやっぱり味わえない感触で、この3人が揃って初めて化学反応を起こすものなのだ。
バンドというのは不思議だ。
バンドの中の誰か一人が交代しても化学反応が起こらなくなる。マジックが消えてしまう。
ポリスのこの3人でなければ、このサウンドは生まれないのだ。

この再結成コンサートで印象的だったのは、ドラムスのスチュワート・コーポランドの満面の笑みだ。
ポリスの活動中はスティングと仲が悪かったから、こんなにしょっちゅう笑いながらドラムは叩いていなかっただろうなあ、なんて思うのだ。

ギターのアンディは3人の中では一人だけたしか5歳くらい年上なので、いつもマイペースという感じなのだが、年の近いスティングとスチュワートはとにかくいざこざやケンカが絶えなかったようだ。

こうして30年近くの時が流れて、悪ガキだったスティングが大人になったことがこの再結成につながったのだろうということは容易に想像ができる。

テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

グラミー賞結果速報!!
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グラミー賞の結果が判明した。
それでは私の予想が的中したかどうか見ていこう。

<一般>
●最優秀レコード
(はずれ)エイミー・ワインハウス「Rehab」

この受賞には驚きました。
新人でこの賞をあげてしまうとは、あらためてアメリカでのエイミー・ワインハウスに対する評価の大きさが分かる。
授賞式でのロンドンからの中継ライヴも素晴らしかったですねえ。
この新人とは思えないような、ふてぶてしくも表現力豊かな歌いっぷりは、やっぱりタダモノではない。
私は彼女が歌っているところを初めて観たが、あの不思議な声と歌いまわしの巧みなことには驚いた。これは天性のものなのだろう。
しかし、あの歌っている時の目つきといい奇妙な動きといい、体中に彫った刺青といい奇妙に細い足といい、やっぱりちょっと常人ではないという感じがするが、それでいてちょっと可愛いところもあって、たしかにこの人、人気が出るのもうなづける。


●最優秀アルバム
(的中)ハービー・ハンコック『River: The Joni Letters』

WOWOWの中継では愚かなコメンテーター達がこぞってハービーの受賞はないと言っていたが、ここはやはり私の予想通りハービーが取ってくれました。
だいたい、あのWOWOWで出ているバカコメンテーター達なんていかにもジョニ・ミッチェルなんて聴いたこともない、っていうような奴らばかり。
そんな連中にこのアルバムの価値など分かるはずがない。
八木亜希子のような、洋楽もたいして聴いてない、今までのグラミーもたいして観ていない、といったバカを司会にするのが間違っている。
八木は「カニエ・ウエストがこの部門の直前にパフォーマンスしていれば、得票につながって、この賞を獲得していたかもしれないのに…」などとコメントしていたが、グラミーの場合、授賞式中に投票を行うようなことはなく、授賞式前にすべての投票は終了している。これはずっと昔からそういう方式だ。
そんな基本的な事も知らずに遊び半分で司会をしているところがいやですねえ。
昔のようにピーター・バラカンや小林克也などもっと洋楽に詳しい人間に戻すべきだ。


●最優秀ソング
(はずれ)エイミー・ワインハウス「Rehab」

やっぱりこうなってしまったか、という結果だが、エイミー・ワインハウスは音楽業界関係者の間でもひじょうに評価の高いアーティストなので、しょうがないですねえ。
コリーヌ・ベイリー・レイとリアーナの歌もすごくいい歌だけれども、ちょっとエイミーの迫力には負けてしまったという感じか。


●最優秀新人
(的中)エイミー・ワインハウス

ここは順当でした。
今年の場合、ほかのアーティストとエイミーとはだいぶ差があったのではないか。


<ポップ>
●最優秀女性ポップ・ヴォーカル
(はずれ)エイミー・ワインハウス「Rehab」

やっぱり、ここも取ってしまったか、という感じ。
さすがのグラミーも、ちょっとクリスティーナ・アギレラに今まで色々な賞をあげ過ぎているから、こういう結果にしたのでは。


●最優秀男性ポップ・ヴォーカル
(的中)ジャスティン・ティンバーレイク「What Goes Around...Comes Around」

ポールに取ってほしかったが、ジャスティンは今もっともきらきらとした才能を持った若者だから、順当でしょう。


●最優秀ポップ・デュオ/グループ(with ヴォーカル)
(的中)マルーン5「Makes Me Wonder」

ここは実際マルーン5が取るのはむずかしいとも思っていたのだが、よく取らせてくれました。
このグラミーの選択はひじょうに正しい。
すごくいいアルバムだったし、「ポップ」というカテゴリーにもっともふさわしい受賞だと思う。


●最優秀ポップ・コラボレーション(with ヴォーカル)
(的中)ロバート・プラント&アリソン・クラウス「Gone Gone Gone (Done Move On)」

この結果も素晴らしい。
このアルバムはひじょうに渋くて味わい深くて良質な内容。
ロバート・プラントははっきり言ってレッド・ツェッペリンやるにはもう歳だし、ソロでこういう素晴らしいものを創れるのだから、これからもマイペースで良質なものを創り続けてほしい。
そういえばずいぶん前だけど、ハニードリッパーズっていうのも素晴らしかったからなあ。


●最優秀ポップ・アルバム(with ヴォーカル)
(はずれ)エイミー・ワインハウス『Back To Black』

ポールに1個くらいあげてもいいと思うのだが、この部門までエイミー・ワインハウスが取ってしまうとは。
普通に考えたらやっぱりマルーン5だろう。
まあ、エイミー・ワインハウスが悪いということはない。


<ロック>
●最優秀ソロ・ヴォーカル
(的中)ブルース・スプリングスティーン「Radio Nowhere」

ここは文句無しだと思う。
ただし、この部門、年々ベテランばかりになっているようで、つまりは新しいロックシンガーが出てきていないということ。
ロックというものがクラシックになりつつあるのか。


●最優秀ロック・ディオ/グループ(with ヴォーカル)
(的中)ホワイト・ストライプス「Icky Thump」

この選出は素晴らしい。
このアルバム、アルバムごとスゴいので、選ばれて当然。
まだまだホワイト・ストライプスにもっと大きな評価を与えるべき。


●最優秀ハード・ロック
(的中)フー・ファイターズ「The Pretender」

この部門はこの人達にあげるしかないでしょ。
いくらグラミーでもオジー・オズボーンってわけには…。


●最優秀ロック・ソング
(的中)ブルース・スプリングスティーン「Radio Nowhere」

ドートリーが取らないでほっとしています。
いい曲がちゃんと取ってくれて、安心。


●最優秀ロック・アルバム

(はずれ)フー・ファイターズ『Echoes, Silence, Patience & Grace』

ここはフー・ファイターズがきてしまいましたねえ。
ほんとうにブルース・スプリングスティーン以上の内容なのだろうか。
私はまだこのアルバム聴いていないので何とも言えないけれど。
ちょっと残念。


というわけで、エイミー・ワインハウスがなんと5部門。しかも主要4部門中3部門を取ってしまった。
前評判通りのすごい人なのかも、この人は。
ブルース・スプリングスティーンも3部門獲得で、まあまあよかったのではないか。
ポール・マッカートニーは結局1つも取れなかったようで残念。

リアーナは結局1つしか取れなかった。
あの曲の大ヒットぶりからいって、もう少しあげてもよかったのでは。
授賞式ではザ・タイムとのコラボレーションのステージだったが、個人的にはなんとなく衣裳があんまりよくなかったなあ。
ザ・タイムとのコラボも悪くないけど、もっと衣裳も演奏もシンプルでよかったのではないか。

アリシア・キーズは「No One」でR&B部門の方で2部門受賞したが、アルバムがあれだけ素晴らしい内容だったのにどうしてアルバム・オブ・ザ・イヤーの方にノミネートされていないだろうか。
プリンスもR&B部門で最優秀男性ボーカルを受賞しているが、あの素晴らしいアルバムがこちらもまったくノミネートされていないのが不思議だ。
特に最優秀R&Bアルバム部門のノミネートの5枚はじつに地味なアルバムばかりで、結局獲得したのはチャカ・カーンのアルバム。
チャカ・カーン、嫌いではないが、アリシア・キーズがノミネートもされていないのはどう考えてもおかしかった。

また、去年日本ではいちばん売れた洋楽アーティストのアヴリル・ラヴィーンなどは影も形も無しという感じで、まったく無視。

というわけで、よく見てゆくとおかしなところがいっぱいあるグラミーだが、いつも言っているように、だいたいこういう賞というものは矛盾が必ず生じるものだ。
そのへんをなんとか無理矢理に決めているのが、この賞(ショウ)なのである。
しょうがないと思って我慢するしかない。

私の予想は14部門予想した中で9部門の的中。
今年はなかなか的中率が高かったのではないか。
特にアルバム・オブ・ザ・イヤーの的中!
これはもうグラミー長く観てきた人でなければ分かりませんよ。


ショウのパフォーマンスは今回も華やかなステージが次々と繰り広げられたが、中でもやっぱりビヨンセ&ティナ・ターナーのステージがいちばんすごかった。
もう「すごかった」という表現しか浮かばないくらい「スゴ」かったですねえ、この二人は。

カニエ・ウェスト、ファンの人には申し訳ないが、なんだか今回も面白いとは思えませんでした。
だいたいあのばかみたいな格好からして、どうも私は駄目ですねえ。
あれがかっこいいとは思えない。

オープニングと中盤に出てきたアリシア・キーズ、相変わらず素晴らしい歌声でした。
クリエーターとしてもすごい人だけれど、ヴォーカリストとしてもすごい人ですねえ。この人の声は人の心を揺さぶるようなすごくいい声だ。
おまけにこの美貌とくれば、向かうところ敵なしだ。

今回のグラミーは50回記念ということでロックンロールの偉人たちのトリビュートコーナーがあって、ジェリー・リー・ルイスとリトル・リチャードが演奏を披露したが、今でも元気な二人ではあったものの、ジェリー・リー・ルイスはさすがに今度こそはほんとうに年とったという感じがあった。
私はもうそろそろステージに引っ張り出すのはやめた方がいいのではないだろうかという感じがしたのだが。
前夜祭くらいで演奏するのならまだしも本番でもこんなに時間をさいてやるのも、どうなのだろうか。
ゴスペルのコーナーで登場したアレサ・フランクリンにしてもたしかにすごい人なのだけれど、少しレジェンド(伝説)の人のコーナーばかりあまり増やしすぎるのもどうなのかなあ、という感じが今回したのは私だけだろうか。

これで今年のグラミーはおしまい。
来年も素晴らしいショウを期待して1年待つことにしよう。

・グラミー賞公式サイト

テーマ:グラミー賞 - ジャンル:音楽

グラミー賞直前大予想!!
いよいよ明日、日本時間午前9時からアメリカ・ロサンゼルス・ステイプルズセンターで第50回グラミー賞の授賞式が行われる。
今年は50回目ということで色々な記念のパフォーマンスも予定されているようで、楽しみな授賞式になりそうだ。
去年はディキシーティックスが賞の中心といった感じだったが、今年はどのアーティストが主役になるのだろうか。

今年最多の候補に挙がっているのはまたまたカニエ・ウェストで、8部門のノミネート。
この人、どうしてそんなに人気があるんでしょうかねえ。
私ははっきり言って、どうもぴんとこないんですよねえ。この人の歌。
まだまだ時代はヒップホップが主流なのだろうけど、ポップミュージックの歴史的に見て、こういう類いの音楽がそんなに優れているとは思えないんだがなあ。
彼のステージもあまり面白いと思ったことないし。

グラミーでは毎回たくさんのノミネートを受けながらも受賞は逃していて、そのたびに毎回プレスで文句ばかり言っているようだけど、個人的にはそういうところでうだうだ文句言うような下品な奴には受賞させたくないなあ、なんて思っている。
ちょっと言い過ぎかな。
さて今回はどうなるのでしょうか。

続いてノミネートの多いのは、エイミー・ワインハウスの6部門。このほかフー・ファイターズ、ジェイ・Z、ティンバランド、ジャスティン・ティンバーレイク、T・ペインがそれぞれ5部門の候補に挙がっている。

それでは、主要各部門のノミネートと私の直前予想をしてみます。

<一般>
●最優秀レコード
ビヨンセ「Irreplaceable」
フー・ファイターズ「The Pretender」
リアーナ ft. ジェイ・Z「Umbrella」
ジャスティン・ティンバーレイク「What Goes Around...Comes Around」
エイミー・ワインハウス「Rehab」

大賞に相当するこの賞。こんな大きい賞にエイミー・ワインハウスみたいな新人の私生活を歌ったような歌が入っていることが驚き。
この人が取ってしまったらインパクトとしていちばん大きいけど、そこまではグラミーはいかないと思う。
個人的にはリアーナの歌がいちばん面白いし、いちばん好きだから取ってほしいと思うけど、こういうタイプの歌はいつも取れてないから、今回もちょっと無理だと思う。
このメンバーではビヨンセがいちばんのスーパースターで、強い感じがするし、消去法でいくと結局ビヨンセなのかなあという気がする。
フー・ファイターズという線もあるけど、それではちょっと地味すぎるという気が。
というわけで、この部門の予想は、
ビヨンセ「Irreplaceable」


●最優秀アルバム
フー・ファイターズ『Echoes, Silence, Patience & Grace』
ヴィンス・ギル『These Days』
ハービー・ハンコック『River: The Joni Letters』
カニエ・ウェスト『Graduation』
エイミー・ワインハウス『Back To Black』

ヴィンス・ギル、ハービー・ハンコックという選出が、う〜んどうして?、という感じ。
ただ内容的にはこの二人のアルバムが良いような気がするので、強いかもしれない。
ヴィンス・ギルのアルバムは4枚組(!)の超大作だし、ハービーのアルバムはジョニ・ミッチェルのトリビュート盤で豪華アーティストが参加している。
カニエは今回も涙をのむだろう。
エイミー・ワインハウスのアルバムも面白いが、賞を取るほどでもないのでは。
ということで、この部門は、内容的に質が高い(と思われる)
ハービー・ハンコック『River: The Joni Letters』


●最優秀ソング
ブレイン・ホワイト・ティーズ「Hey There Delilah」
コリーヌ・ベイリー・レイ「Like A Star」
リアーナ ft. ジェイ・Z「Umbrella」
キャリー・アンダーウッド「Before He Cheats」
エイミー・ワインハウス「Rehab」

ここはコリーヌ・ベイリー・レイとリアーナの歌が個人的にはすごく好きなので、どちらかに取ってほしい。
ブレイン・ホワイト・ティーズは初めて聞く名前でいったいどんな人なんでしょう。
ここにもエイミー・ワインハウス来てますけど、こんな「麻薬のリハビリにはいきたくないの」なんていう歌が選ばれるとは思えない。
キャリー・アンダーウッドはカントリーの美人シンガーでアメリカではすごく人気が高い人です。
だから、このブレイン・ホワイト・ティーズとキャリー・アンダーウッドがよく分からないのだが、この5曲の中ではソングライティングとして最もアイディアが面白いと思われるこの歌が選ばれるのではないでしょうか。
リアーナ ft. ジェイ・Z「Umbrella」


●最優秀新人
ファイスト
レデシー
パラモア
テイラー・スウィフト
エイミー・ワインハウス

この部門も毎回、注目が集まる部門。
この5人の中ではやっぱりエイミー・ワインハウスが頭ひとつ抜けているような圧倒的な存在感。
私はファイストの方が好きなので取ってほしいとは思っているけど、エイミー・ワインハウスの強力すぎる個性には勝てそうにない。
ほかの3人はこの二人に比べてあまりに弱すぎると思う。
というわけで、この部門はほぼ間違いなく
エイミー・ワインハウス


<ポップ>

●最優秀女性ポップ・ヴォーカル
クリスティーナ・アギレラ「Candyman」
ファイスト「1,2,3,4」
ファーギー「Big Girls Don't Cry」
ネリー・ファータド「Say It Right」
エイミー・ワインハウス「Rehab」

この部門には新人が二人もノミネートされている。普通に考えたら、まずその二人は無いと思うのだが、エイミー・ワインハウスの場合は今の勢いからして受賞も無くもない。
ただ最優秀ということとなると、ここはこの人ではないだろうか。
クリスティーナ・アギレラ「Candyman」


●最優秀男性ポップ・ヴォーカル
マイケル・バブル「Everything」
ジョン・メイヤー「Belief」
ポール・マッカートニー「Dance Tonight」
シール「Amazing」
ジャスティン・ティンバーレイク「What Goes Around...Comes Around」

この部門はなんとしてもポール・マッカートニーに取ってほしい。この5曲の中でいちばんいい曲だし、この曲の入ったアルバムも久々の快作だったから。
ただ、グラミーは昔からシールというアーティストが好きだ。
しかし今年はいくらなんでもシールではないと思っているのだが。
というわけで、ほんとうはポールと言いたいところだが、この部門くらいはこの若き才能が獲得するのではないか。
ジャスティン・ティンバーレイク「What Goes Around...Comes Around」


●最優秀ポップ・デュオ/グループ(with ヴォーカル)
ボン・ジョヴィ「(You Want To) Make A Memory」
ドートリー「Home」
マルーン5「Makes Me Wonder」
プレイン・ホワイト・ティーズ「Hey There Delilah」
U2「Window In The Skies」

今さらボン・ジョビもないだろう。この部門をボン・ジョヴィにするのだけはやめてほしい。
ドートリーはグラミーの前哨戦のアメリカン・ミュージック・アウォードで大活躍していたので、かなり有力。
U2はグラミーにノミネートされれば、これまでほとんどその部門を取ってしまってきたグループだが、今回もそうなるのか。
個人的にはマルーン5が最もこの「ポップ」という部門にふさわしいグループだと思うし、このむ曲もすごくいい曲なので彼らに取ってほしいのだが、結果はどうなるか。
うーん、むずかしい。ここはセカンドアルバムという重圧を乗り越えてあれだけの傑作を創り上げたこのグループに期待もこめて。
マルーン5「Makes Me Wonder」


●最優秀ポップ・コラボレーション(with ヴォーカル)
トニー・ベネット&クリスティーナ・アギレラ「Steppin' Out」
ビヨンセ&シャキーラ「Beautiful Liar」
ロバート・プラント&アリソン・クラウス「Gone Gone Gone (Done Move On)」
グウェン・ステファニー&エイコン「The Sweet Escape」
ティンバランド ft. ネリー・ファータド&ジャスティン・ティンバーレイク「Give It To Me」

ここはビヨンセ&シャキーラがいちばん華やかで豪華なコラボという感じがするし、ティンバランド組の曲も面白いが、グラミーの傾向からしてベテランの組が取りそう。
つまりトニー・ベネット組かロバート・プラント組かのどちらかだろう。
グラミーに強いクリスティーナ・アギレラの印象もあるし、トニー・ベネットへのリスペクトもあって、この二人の組が取るような気もするが、内容的にはこっちの方が私は好きなので、
ロバート・プラント&アリソン・クラウス「Gone Gone Gone (Done Move On)」


●最優秀ポップ・アルバム(with ヴォーカル)
ボン・ジョヴィ『Lost Highway』
ファイスト『The Reminder』
マルーン5『It Won't Be Soon Before Long』
ポール・マッカートニー『Memory Almost Full』
エイミー・ワインハウス『Back To Black』

ここもなんとしてもポール・マッカートニーに取ってほしいが、最優秀ポップ・デュオ/グループでマルーン5が取っていれば、こちらもマルーン5で決まりそう。
だが、今回のこのアルバムくらいのクォリティのものが今後も創れるかどうか分からないというくらい良くできているポールのアルバムに私はあげてもいいのではないかと思う。
ということで、
ポール・マッカートニー『Memory Almost Full』


<ロック>

●最優秀ソロ・ヴォーカル
ベック「Timebomb」
ポール・マッカートニー「Only Mama Knows」
ジョン・メレンキャンプ「Our Country」
ブルース・スプリングスティーン「Radio Nowhere」
ルシンダ・ウィリアムス「Come On」

ここは久方ぶりに素晴らしいアルバムを発表したブルース・スプリングスティーンで決まりではないか。
曲も素晴らしい。
ベックやルシンダ・ウィリアムスでは弱すぎると思う。
ジョン・メレンキャンプはいいアーティストだが、去年それほど話題をまいたとは思えない。
ブルース・スプリングスティーン「Radio Nowhere」


●最優秀ロック・ディオ/グループ(with ヴォーカル)
ドートリー「It's Not Over」
グリーン・デイ「Working Class Hero」
ニッケルバック「If Everyone Cared」
U2「Instant Karma」
ホワイト・ストライプス「Icky Thump」

ジョン・レノンのカバーが2曲入っているのが面白いが、カバー曲でノミネートというのはちょっとどうなのかなあという気もする。
私の中ではこの5組の中ではホワイト・ストライプスがダントツにすごいと思っているので、私が審査員なら迷うことなく彼らにするのだが、グラミーの傾向からするとドートリーが強いのかも。
また、U2、グリーン・デイというのもグラミーに強いグループなので、どこが取るのか予想するのがひじょうに難しい部門だ。
ということで、ここはグラミーの審査員に希望も込めて
ホワイト・ストライプス「Icky Thump」


●最優秀ハード・ロック
エヴァネッセンス「Sweet Sacrifice」
フー・ファイターズ「The Pretender」
オジー・オズボーン「I Don't Wanna Stop」
クィーンズ・オヴ・ザ・ストーン・エイジ「Sick, Sick, Sick」
トゥール「The Pot」

エヴァネッセンスはグラミーに気に入られているグループだ。去年はデビューした頃ほど大きな活躍のできなかった年だったが、こうしてノミネートはされている。
ただ、勢いからいって、ここは妥当に
フー・ファイターズ「The Pretender」


●最優秀メタル
アズ・アイ・レイ・ダイイング「Nothing Left」
キング・ダイアモンド「Never Ending Hill」
マシーン・ヘッド「Aesthetics Of Hate」
シャドウズ・フォール「Redemption」
スレイヤー「Final Six」

ここはひじょうに私の苦手な分野なので、予想はできません。あしからず。


●最優秀ロック・インストゥルメンタル
メタリカ「The Ecstasy Of Gold」
ラッシュ「Malignant Narcissism」
ジョー・サトリアーニ「Always With Me, Always With You」
ブルース・スプリングスティーン「Once Upon A Time In The West」
スティーヴ・ヴァイ「The Attitude Song」

ここも聴いたことのない曲ばかりになってしまったので省略。


●最優秀ロック・ソング
ドートリー「It's Not Over」
フー・ファイターズ「The Pretender」
ブルース・スプリングスティーン「Radio Nowhere」
ホワイト・ストライプス「Icky Thump」
ルシンダ・ウィリアムス「Come On」

ここもドートリーには取ってほしくないですねえ。
理想はホワイト・ストライプス。
ブルース・スプリングスティーンなら納得できる。
というわけで、曲の良さが光るこの曲で、
ブルース・スプリングスティーン「Radio Nowhere」


●最優秀ロック・アルバム
ドートリー『Daughtry』
ジョン・フォガティ『Revival』
フー・ファイターズ『Echoes, Silence, Patience & Grace』
ブルース・スプリングスティーン『Magic』
ウィルコ『Sky Blue Sky』

ジョン・フォガティの名前にはびっくりしてしまった。
CCRのリードヴォーカリストの彼が今だに元気でやっているとは。
ただ元気にアルバムは出しているとはいえ、それほど話題になったとは言えないのにどうしてノミネートまでされてしまったのでしょうか。
ここにもドートリーいますねえ。
ただ、アルバムのクオリティとしてはブルース・スプリングスティーンの今作は今までの彼のアルバムの中でもかなり上位にくるような素晴らしい内容なので、ぜひ彼にあげてほしい。
フー・ファイターズも分からない。意外に取ってしまう可能性もある。
というわけで、ここは久方ぶりの快心作なので、
ブルース・スプリングスティーン『Magic』



と、最後の方はなんだが自分の希望ばかりになってしまったような気がするけれど、まあいいでしょう。
こうやってみると、私の予想では今回ブルース・スプリングスティーンが3部門を取って大活躍。
彼の今回のアルバムに入っている歌はほんとうに「いい歌」が多く入っているので、私はこういう結果にした。
どうか本家本番の明日の授賞式でも、ほんとうに「いい歌」だと多くの人が思えるような歌が評価されるような結果になってほしい。

・第50回グラミー賞受賞式(WOWOW)

テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

「迷信」スティーヴィー・ワンダー(YouTube)


このセサミストリートでの映像、子供の頃に観たのをうっすら憶えていたので、これをYouTubeで見つけた時はうれしかったですねえ。

今観てもやっぱり、この演奏はすごかったんですねえ。圧倒されます。
子供番組でこんなスゴイ演奏が観れるなんて、すごい国ですねえアメリカは。

スティーヴィーもまだ若くて、やせていて、首をぐるぐる回して楽しそうに演奏しています。
まだ、この名曲が生まれてからそう経ってない頃なのでバンドの演奏の迫力がすごい。

特に4分過ぎくらいから3分くらいもの間に渡って続くジャムの迫力のすごいこと!!
このスピード!、ビート!、リズムの洪水!
まさに天才スティーヴィーの特長がもっともよく現れた映像だと思う。

演奏に合わせてスティーヴィーのように首を振りながら踊りまくるうしろの子供も可愛い。

テーマ:洋楽 - ジャンル:音楽

ミンガス/ジョニ・ミッチェル(レンタル)
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(1990/10/25)
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ロックばかが聴いても、これはちょっと…

ジョニ・ミッチェルは長い間、私には「むずかしい」という印象があって、どうも分からないアーティストの一人であったのだが、ここ最近ツタヤで何枚か彼女の代表的なアルバムを借りることができたので、じっくりと聴いてみることにした。
そして聴いてみて、だいぶ彼女の音楽の素晴らしさが理解できてきたような気がしている。

私はレンタルレコードという仕組み自体に反対で、この仕組みというものは私が愛する音楽をばかにしたものだとつねづね思っているので、レンタルレコード店というものも大嫌いなのだが、今回のように今まで聴いたことのなかったアーティストに初めて触れる機会を得られる場になるという意味ではOKなのかもしれない。

彼女の最大の代表作である「Blue」はすでに私は持っていてすごく好きで聴いているのだが、今回聴いてみて特によかったのは「コート・アンド・スパーク」と「逃避行」。
どちらのアルバムもほんとうにアーティスティックで美しくて、深い。
その独特のリズム、ギター、ヴォーカル、すべてが絶妙のバランスで成り立っていて、それがすごく耳に心地よいのだ。
この2枚もおそらく私は購入することになると思う。

もともとフォークシンガーとしてスタートしたジョニだが、発表したアルバムの中には時折ほとんどジャズ・ヴォーカルと言えるような曲が数曲入っていて、それらの曲にはきらっと光るものがあって、また素晴らしかった。

がしかし、あくまで私はフォーク、ロックのヴォーカリストとしてのジョニが好きだったので、今回のこのアルバムのように全編すべての曲がジャズになってしまうと、これはちょっとつらいものがあった。

ジャズ好きにとってはいいアルバムなのかもしれないが、私のようなロック好きが聴くには、このアルバムはきびしい。

このアルバム、ハービー・ハンコック、ジャコ・パストリアスを始めとしてすごい名うてのジャズ・ミュージシャンが参加していて演奏自体はすごいのかもしれないが、残念ながらロック好きというのは、こういう音にどうも反応しない。

演奏がうま過ぎたり、メロディーが複雑過ぎたり、音がよ過ぎたり(?)、声がよ過ぎたりして、ロック特有の「粗野さ」とか「雑っぽさ」とか「汚なさ」とか「うるささ」とか「よたった感じ」とか、そんなチンピラみたいな不良みたいなそんなものが無いと、ロック好きには無理なのだ。

そういう自分の個人的な観点から観ると、このアルバムは、ここまで来てしまっているかあ、という感じで、ちょっと付いていけないものがあるのだ。

テーマ:女性アーティスト - ジャンル:音楽

ワイルドフラワー/シェリル・クロウ
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美しいメロディーラインとストリングスが感動的な第二幕

私がシェリル・クロウを初めて観たのは1987年のマイケル・ジャクソンの初来日コンサートだった。
あの歴史的なコンサートで彼女はバックヴォーカリストとして日本に来日している。

もっともこの時、彼女がシェリル・クロウだとはもちろん知らなかったわけで、その6年後の1993年に「チューズデイナイトクラブ」というデビューアルバムが発売になった時にそのコンサートでの来日のことを初めて知ったというわけだ。

そのマイケルのコンサートは日本でゴールデンタイムに放送されたので私はVHSビデオで録画していた。
シェリル・クロウが「チューズデイ〜」で大スターになってからもう一度観ることがあったが、たしかに彼女はバッキングヴォーカルとして参加していて、放送の中でも何度も映っている。

その後の彼女とはまるで別人のようで、髪は金髪のカーリーヘア、曲の中で一人で歌うシーンもあったが、ひどい「がなり声」のような悪声でひどく顔を歪めて、まるでやけくそみたいに歌っていたのが印象的だった。

デビュー盤の「チューズデイ〜」はほんとにいいアルバムで、当時、何か質の低い軽薄な感じの女性のポップソングが多かった時勢だっだけに、久しぶりに魅力的な女性シンガーが出てきたという感じだった。

その後、4枚のオリジナルアルバムを発表しているが、1枚ごとに微妙な変化を見せながらも、どのアルバムも質の高い作品になっていて、私もこの4枚すべてが好きで全部購入して聴いている。
来日コンサートも行ったが、ほんとに素晴らしい内容、演奏で感激したのを憶えている。

今回のアルバムは、じつは初めて買うのをよそうと思っていたアルバムで、その理由は先行シングルの#3「グッド・イズ・グッド」が少し地味すぎるように思えたからだ。

結局私はこのアルバムが発売されて3年後の2008年に買うことになった。
これは要するにこの3年間にこのアルバム以上のものがあまり無かったということの証しだ。

今こうして聴いてみると、やはり素晴らしい内容のアルバムだ。
たしかにシングルのイメージ通り、今回のアルバムはスローの曲が大半を占めていて、一聴して地味だ。
しかし、一曲一曲の質は相変わらず高くて、曲創りのうまさは今だ冴えているという感じだ。
冒頭の5曲くらいはスローな曲ばかりだが、決して退屈なことはなく、その美しいメロディーラインと包み込むような美しいストリングスが感動的。
こういうタイプの曲も創ってしまう彼女の作曲能力というのは今さらながらスゴい。

前作くらいまでで、私はシェリル・クロウに対して、あまりに一曲一曲がいつも毎回毎回よく出来ていることに、逆に少し不満がつのっていたのかもしれない。

つねに質の高い曲を提供しているが、その作曲における手際のよさのようなものがあまりに見事で、言わば職人的になってしまっていて、もう今のシェリルには聴き手をあっと驚かすような意外性が期待できないのかもしれないと私は思い始めていたのかもしれない。

以前に私は何かの本で読んだことがあったが、偉大な作曲家というのは、きれいに色や大きさの揃った小石を次々と創り続けるような人ではなく、時に粉のような小石を創ってしまうが、替わりに時々とてつもなく大きく美しい石をも創ってしまうような人なのだと。

シェリル・クロウはこのアルバムの前に初めてベストアルバムを出している。
いったん今までの作品でひと区切りつけたかったのだと思う。
なぜなら、このアルバムが今までの彼女のどのアルバムとも似ていないし、今までの作品の中で最もアーティスティックな面が出ているからだ。

このシェリル・クロウの第二幕とも言える変化が、先週発売された新譜「Detours」でさらに明確な形で出てきているような気がしている。

テーマ:女性アーティスト - ジャンル:音楽

"追憶の彼方に"(メモリー・オールモスト・フル)/ポール・マッカートニー
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(2008/01/16)
ポール・マッカートニー

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最高の状態にあるツアーバンドと共に創り上げられた強力な作品

前作「Chaos〜」はグラミー賞にもノミネートされたし一般的には多くの人が傑作と評価するアルバムだったが、私の中ではナイジェル・ゴドリッチの「ビートルズ風」を強要するようなプロデュースがどうにも気に食わなくて、好きになれないアルバムだった。

前作で発表する予定だったがゴドリッチの方針で封印せざるをえなくなっていたツアーバンドといっしょに録音した曲6曲がこのアルバムの中には含まれていて、それらの曲がこのアルバム全体を勢いのあるものにしている。

現在のポールのツアーバンドというのは今のメンバーになってからもうかなりの月日がたっているので、どんな演奏をしてもテクニック的に申し分のないものになっている。
亡くなったリンダには申し訳ないが、すべてのメンバーがプロのミュージシャンになったおかげで、現在のバンドのアンサンブルは今までで最高水準のものになっているといってよい。
この最高の状態にあるバンドと創り上げた曲が入っているということがこのアルバムの強みだ。

アルバム全体を通して聴くと、すっきりとシンプルで力強い曲が多いことに気付く。

一曲一曲の演奏時間も2分台や3分台の曲が多いので、しつこくなくて聴き疲れしないで何度も繰り返し聴けるアルバムだ。

特にアルバム冒頭のマンドリンの軽快な音色が気持ちいい#1とスピード感のある#2の2曲がとてもいい。

ファーストシングルの#1はシンプルでさりげなくて、ポールの軽い思いつきで創ったような曲だが、こういったさりげない感じの曲ほどポールの良さが出るものだ。

#2のようなスピード感のある曲は最近ポールはあまり創らなくなっていたので、久しぶりにうれしい。
ウィングス時代は「愛しのヘレン」とか「ミセス・ヴァンデビルト」とかこういったタイプの曲がけっこうあった。

世界を回る長いツアーでバンドといっしょにライヴを重ねてゆく中でポールのロックンローラーとしての虫が再びよみがえってきたようで、今回のアルバムでは#4や#9や#13のように激しいシャウトが聴ける曲があり、楽しい。

#12は、ポールにしては珍しく死をテーマにした曲になっていて、彼らしい彼なりの正直で誠実な心情がにじみ出ていて、爽やかな感動を覚える。

テーマ:男性アーティスト - ジャンル:音楽