乱聴
今日こんなものを聴いた。
「おとぎばなし-Fairy Ring」中島みゆき
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ここのところ中島みゆきばかりになっているのは、実は、家の近所の図書館のCDがなぜか中島みゆきのラインナップばかりが豊富だからである。
とはいえ、近年の中島みゆきのアルバムはどれもずっしりとした聴きごたえのある内容のものが多いため、つい次々と借りて聴いてしまうのだ。

このアルバムは、他人に提供した曲を自分で歌うという、いわゆるセルフカバーアルバム。
この手のアルバムは何年かごとに中島みゆきはリリースしてきていて、そのどれもが傑作だ。
今までアイドルとか他人が歌っていた歌を、中島みゆき本人が歌うと、「ああ、この歌はこういう歌だったのか。」と気が付くのだ。
ぜんぜん説得力、訴求力、表現力といったものが、ほかの歌手とは違う。
彼女は、曲ごとにかなり歌い方を変えて歌っていて、まるで別人格の人間になれるかのようだ。
作家として凄いことは言うまでもないが、中島みゆきはヴォーカリストとしても、世界に誇れるような才能だ。

このアルバムの曲も、一曲ごとに歌声を変幻自在に変え、まるで演じるように歌っているところがすごい。
ただ、その演じ方が、聴き手が「やり過ぎだ」と感じるかどうかは、個人差があるだろう。

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ザ・ローリング・ストーンズ日本公演2006
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どうしようもなく最強の4人

これはもう誰がなんと言おうと、どうしようもない。

昨日、WOWOWでローリング・ストーンズの埼玉アリーナでのステージが放送されたのだが、もう、これがどうしようもなくスゴいコンサートだったのだ。

そのスゴさというのは、誰かさんのコンサートのように、ステージの仕掛けがスゴいとか、ダンスがスゴいとか、そんなのではなく、ただひたすら、その演奏がどうしようもなくスゴいのだ。

まず、チャーリー・ワッツのドラムがとてつもなくイイ!
そのちょっとしたアレンジが最高に粋で、リズムがよくて、スゴい人だなあ、この人は。

ミック・ジャガーは、やっぱり体鍛えてます! 間違いなく。
鍛えてなければ、あんなにステージ上を走ったら、絶対にあの歳の人間というのは、どこかで、けつまづいたり、転んだりしてしまうものです。
そういうところが無いのもスゴいが、やっぱりヴォーカルがまだまだ衰えを見せていないところがさすがだ。
むしろ若い頃より声が元気になっている感じもある。

そして、キース・リチャーズとロン・ウッド。
この二人のギターというのは、実に絶妙だ。
なんかテキトーに弾いているようにみえて、なぜか曲と合っている。
どうしてああいうフレーズが出てくるのだろうか。
ほとんど感覚的に弾いているような感じ。
ヘッドフォンで二人のギターをよく聴いてみると、ほんとうに面白い。
ほんと好き勝手に弾いたり、休んだりしてるみたいなのに、なんでこんなにかっこいいのだろうか。
スゴい演奏、スゴい音だ。

最新の曲から60年代の曲まで、2時間たっぷり聴かせてもらったが、すべての曲が現代の曲に聴こえるくらい、新鮮で刺激に満ちていて、同じように素晴らしかったところが見事だった。

個人的にはアルバム「STICKY FINGERS」の「SWAY」と「WILD HORSES」が聴けたのが非常に嬉しかった。
もっと、あまりライヴでやらない曲をやってもよかったかもしれない。
まだまだいい曲がいっぱいあるのだから。

しかし、「ミッドナイト・ランブラー」なんかを観てしまうと、他のバンドにこれをやれと言ってももう絶対無理な世界で、どうしようもなく最強という感じがしてしまうのだ。

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「VALENTI」BOA
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最近のJ-POPの中では、やっぱり倖田來未と、このBOAがいい。

私は音楽番組をそれほど毎週観ているというわけではないし、それより何よりJ-POPはあまり聴かないしCDも買わない方だが、たまにそういった番組を観たりすると、いつもこのBOAの歌だけは惹きつけられる。
何よりも、ダンスナンバーを歌わせてもバラードを歌わせても、ひじょうによく声が出てて歌がうまい。
このアルバムはなんとミリオンセラーになったそうですが、その人気は、この歌のうまさへの支持だ。

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「No Security」The Rolling Stones
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ブリッジズ・トゥ・バビロン・ツアーからのライヴ録音。

いくら、ストーンズ最高といっても、こうライヴ盤ばかり出されては、さすがにCDを買う気も起こらなくなってくる。

たしかに、このCDも聴いてみれば、スゴいライヴだ。
演奏も今だに進化しているし、新鮮だし、観客の期待を裏切らないものになっている。

だが、繰り返し家で聴くCDというメディアに、毎回毎回ツアーごとの音源を残す必然性があるのかというと疑問が残る。
貴重なライヴのありがたみも減るというものだ。

そのあたりストーンズのメンバー自身はどう考えているのだろうか。
今やツアーに出たら、その音源をCD化して売るというのがルーティン化しているのだろうか。
ライヴをCDというパッケージの形の作品にするにあたって、ほんとうにコンセプトを持って制作をしているのだろうか。
それとも、前述のルーティン化が当たり前とミックもキースも考えているのだろうか。
もし、彼ら自身の思惑に反して、レコード会社の契約上やむを得ずやっていたとしたら、それは残念な話だ。
なぜなら、それでは史上最強のロックンロールバンドではなくなる。
レコード会社が史上最強ということになるから。

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「私の子供になりなさい」中島みゆき
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中島みゆきが嫌いな人は、あまりにその詩が、自分の心に入ってくるので、それが重苦しく感じたり、ひつこく感じて、耐えられなくなるという人が多い。

私もどちらかというと、感情が入り過ぎていたり、あまり熱唱し過ぎているような、いわゆる「ひつこい」歌は嫌いなほうなので、それゆえに中島みゆきの歌の中には、何よりもすごく好きな歌があるかわりに、どうにもつらくて聴けないという歌も多々あるのだ。

このさじ加減というものが、彼女の膨大な歌には様々な濃さになっていて、アルバム単位でも、その濃さが色々だ。

このアルバムはそういった意味では、タイトルからして「濃い」方のアルバムで、個々の曲もややひつこい感じの曲が多いので、そう簡単には聴かせてくれない。

しかし、あの年齢にして、まだまだこれだけ濃い歌が書ける中島みゆきのパワー、情熱は恐るべきだ。

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「ライヴ」中島みゆき
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中島みゆきは、昔は徹底して「ふられた女」の歌ばかりを歌っていた印象があったが、最近のみゆきは、このDVDにも収録されている「地上の星」に代表されるような、もっと幅広い「人間たち」の歌を歌うようになった。
スケールが大きくなったし、歌声も驚くほど力強くなった。

しかし、昔から一貫しているのは、その対象が「ふられ女」だろうと「リストラされたおじさん」だろうと誰であろうと、歌を使って、そういった必死で生きる人間たちにエールを送り続けているという点だ。

中島みゆきは、つくづく不思議な女性だ。
彼女の歌を聴いていると、どうしてこんな詞が書けるのか、と、どきっとする事が多い。
どうして、中島みゆきに、自分の心情、つまり私のような一中年男性・庶民の気持ちが分かるのだろう、と思うのだ。
こんな歌詞は、実経験なしで、想像だけで書けるものなのだろうか?
中島みゆきのような若い頃からスターだったような人が、この歌のような人生経験をしているとは思えないし…。
だが、体験もまったく無くて、こんな歌詞が書けるものな里?

そのあたりが、中島みゆきの最大のミステリーだ。


私は、このライヴは先にCDで聴いていて、あまりに素晴らしいのでDVDを購入したのだが、CDで聴いた時に感じた激しいロック調の歌いっぷりからして想像していたのとは裏はらに、DVDで観た中島みゆきは、意外なほどニコニコとした笑顔で歌っていたのには驚いた。
しかし、それでいてヴォーカルは、言わば「どす」が効いていてパワフルなところがスゴい。
昔の「中島みゆき」=「暗い」というイメージは今はまったく無い。

というわけで、このDVDは、中島みゆきの作家としてのスゴサとヴォーカリストとしてのスゴさが同時に味わえる貴重な作品になっている。
おまけに、意外なほど中島みゆきが美しい女性だということも実感できるはず。

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映画「Let's Spend Night Together」
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ここ数日、NHK-BS2で20時頃からロック映画を連日放送していた。
デヴィッド・ボウイの「ジギー・スターダスト」やレッド・ツェッペリンやジョン・レノンの映画などだ。

この「Let's Spend Night Together」はもちろんローリング・ストーンズの映画で、内容は、1981年のアメリカ・ツアーのステージの模様をハル・アシュビーが撮影したものだ。

この映画の公開の頃(1982年)は、今だストーンズの来日というのは夢の話であって、実現は不可能と言われていた時代だ。

そのため、この映画が日本で公開された時は、ストーンズファンは間違いなく映画館へ走った。
私もその一人で、映画館の大きいスクリーンで、このライブを疑似体験した。

まだ、ミュージシャンの映像というのはあまり無い時代だったので、こんなに長い時間、ストーンズを観たのは初めてだった。
というか、私にとってストーンズのライヴをちゃんと観たのは初めてだった。

映画でのストーンズのライヴは、今までストーンズに対して私が持っていたイメージとはだいぶ違っていたことにまず驚いた。

それまで、他のロックグループもそうであったが、だいたいロックのライヴというのは暗ぼったい赤い照明の中で、髪の長いむさ苦しい病的な奴らが演奏する、というのが定番だった。

ストーンズも、このツアー以前はそんな感じだったかもしれないが、この1981年の彼らのステージは、まったく違う。

ミック・ジャガーはアメフトの衣裳で健康そのもの。
ポップなイラストがデザインされた巨大なステージを端から端まで走りまくる。

あんなにドラッグで死にそうだ、みたいなイメージだったキース・リチャーズも、細いが、すっかり貫禄がついて、元気に動きまわっている。

色とりどりの無数の風船が昼間の明るい空に飛んでゆく中、「アンダー・マイ・サム」で始まるコンサートは、明るい開放感いっぱいの遊園地のような楽しさだ。

そして、この映画の特筆すべき点は、あまり変な演出を盛り込んでいない点だ。
シンプルにコンサートの模様を伝えているのだ。

コンサートの流れを中断するようなインタビューやエピソードの映像などが一切無く、ライヴの演奏が途切れないところがいい。

また、最近のライヴ映像でよく見かける、曲に合わせてカメラを細かく切り替えるような演出もまったくといいほどしていないところもいい。
カメラを頻繁に切り替えるライヴ映像というのは、ほんとうに最悪だ。
コンサートの楽しみ方を知らない人間が創るとああいう映像になる。

この映画は、なるべくステージの雰囲気が味わえるように創ってある点が素晴らしい。

しかし、このコンサートから25年。
今だ現役のストーンズ、やっぱりすごい。

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「ベスト・オブ・アン・ヴォーグ」
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デスティニーズ・チャイルドが現れるまでは、黒人女性コーラスグループの頂点に君臨していたグループだ。

ヴォーカルがとにかくパワフルでかっこよくて、4人のハーモニーも完璧。
彼女たちのヴォーカルが際立つシンプルかつファンキーなアレンジも、なかなかかっこいい。

当分の間は彼女たちの時代が続くだろうと思われていたが、3枚目のアルバムが出る前に一人が脱退し3人になったあたりから、デスチャの台頭なども作用して、少し地味な存在になってしまった。

私も2枚目のアルバムまではよく聴いていたが最近はあまり聴かなくなった。

このベストアルバムは、デビューから3枚目のアルバムまでのヒット曲が収録されていて、彼女たちの完璧なヴォーカルハーモニーが堪能できます。

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「モーフ・ザ・キャット」ドナルド・フェイゲン
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スティーリー・ダンのアルバムはどれもほんとうによく出来ていて、何度聴いても面白く、飽きなくて、私は好きだった。
1stアルバム「キャント・バイ・ア・スリル」から「エイジャ」まですべてのアルバムを揃え、今でもよく聴いている。

ただ最近、復活してからの2枚(「Two Against Nature」と「Everything Must Go」)は、まったくつまらなく、買う気が起こらなかった。
また、ドナルド・フェイゲンもソロの最初のアルバム「Nightfly」はこれ以上ないくらいの完璧な内容だったものの、次の「Kamakiried」がだいぶ内容的に劣る感じが私はしていて、アルバムも下取りに売り払ってしまうほど失望したのだった。

最近の彼のアルバムは、アレンジ編曲の面では相変わらず素晴らしいものを維持してはいるものの、かつてのスティーリーダンにあったような、曲としていちばん肝心なメロディーの面に、どうも冴えが無くなった。
思わず口ずさんでしまうようなキャッチーな曲が無くなったのだ。

そういうわけで、私はもう最近のドナルド・フェイゲン、スティーリーダンに期待することもなくなっていた。


だが、このアルバムはCDショップで試聴してみたらわりあいよく聴こえたし、FMで聴いた時もなかなか良く聴こえたので、もう何十年になるかもしれないが、彼のアルバムを購入することにしたのだ。

久しぶりに聴いたドナルド・フェイゲンの曲は、相変わらずさすがの職人芸のアレンジで、やっぱりこの音の世界は凄いと思わせるものがあった。

が、しかし、このアルバムもまた、肝心の曲そのもの、つまりメロディーの面では、やっぱり往年の冴えが少し無かったように思った。
「Kamakiried」に比べれば、3曲くらい凄くいいメロディーの曲もあるし、全体的にも落ち着いたトーンで、いい雰囲気ではあるが…。

昔がもっとダントツに凄かっただけに、今回のアルバムも、彼のかつてのアルバムと比較すれば、もうひとつという感じが残った。

ただし、最近出ている他のミュージシャンの新譜に比べれば、まったく別世界のクォリティの高さを維持していることは間違いない。

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「ボナペティ!」竹内まりや
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竹内まりやの名前は、私くらいの年代なら「不思議なピーチパイ」などを歌ってテレビに頻繁に出ていたアイドル歌手の時代のことを大抵は知っているものだ。

しかしその後、テレビでまったく彼女の姿を見ることも無くなり、いっときはもう芸能界から引退してしまったものと思われていた。
事実、1982年の山下達郎との結婚の頃まではほとんど引退状態だったようだ。

ところが、その後、少しずつ作曲の才能が開花。
夫の山下達郎の強力なバックアップのもと、1984年に全曲竹内まりや作詞作曲とヴォーカルというフルアルバム「Variety」を発表し、復活してきた。

そのあたりの経過は彼女のベストアルバム「Impressions」のライナーノーツの山下達郎の文章に詳しく載っている。

そして、この結婚後の竹内まりやはアイドル時代とはまったく違う次元のアーティストになった。


私は竹内まりやという人は、前述した通り、名前はよく知っていたし、最近よく彼女の歌を耳にするなあ、くらいには思っていたが特に好きでもなかったし、聴く気もそんなに起こらないでいたのだが、「Impressions」というアルバムがとにかく凄い勢いで売れているということを知り、さっそくレンタルで聴いてみた。

すると、それはもうほんとうによく出来たポップアルバムだった。
山下達郎の巧みなアレンジの力も大きいが、こういう歌というのは初めての感覚で、つまり「中年女性」が主人公になった歌というのが、すごく新鮮だった。

詞の内容はけっこう暗かったりするのだが、メロディやアレンジがほんとうに素晴らしくて、耳に心地いい。
典型的なポピュラーミュージックという感じだ。

この「ボナペティ」はその「Impressions」後初のオリジナルアルバム。

今度も、詞の内容はけっこうエグイものもあるが、どの曲もかっちりとした山下達郎印のポップスで、竹内まりやのヴォーカルも相変わらず冴えている。

このスタイルはもはや確立した「竹内まりやスタイル」で、誰にも真似のできない唯一無比のものになった。

参考:
http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=310190009

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