乱聴
今日こんなものを聴いた。
"追憶の彼方に"(メモリー・オールモスト・フル)/ポール・マッカートニー
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(2008/01/16)
ポール・マッカートニー

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最高の状態にあるツアーバンドと共に創り上げられた強力な作品

前作「Chaos〜」はグラミー賞にもノミネートされたし一般的には多くの人が傑作と評価するアルバムだったが、私の中ではナイジェル・ゴドリッチの「ビートルズ風」を強要するようなプロデュースがどうにも気に食わなくて、好きになれないアルバムだった。

前作で発表する予定だったがゴドリッチの方針で封印せざるをえなくなっていたツアーバンドといっしょに録音した曲6曲がこのアルバムの中には含まれていて、それらの曲がこのアルバム全体を勢いのあるものにしている。

現在のポールのツアーバンドというのは今のメンバーになってからもうかなりの月日がたっているので、どんな演奏をしてもテクニック的に申し分のないものになっている。
亡くなったリンダには申し訳ないが、すべてのメンバーがプロのミュージシャンになったおかげで、現在のバンドのアンサンブルは今までで最高水準のものになっているといってよい。
この最高の状態にあるバンドと創り上げた曲が入っているということがこのアルバムの強みだ。

アルバム全体を通して聴くと、すっきりとシンプルで力強い曲が多いことに気付く。

一曲一曲の演奏時間も2分台や3分台の曲が多いので、しつこくなくて聴き疲れしないで何度も繰り返し聴けるアルバムだ。

特にアルバム冒頭のマンドリンの軽快な音色が気持ちいい#1とスピード感のある#2の2曲がとてもいい。

ファーストシングルの#1はシンプルでさりげなくて、ポールの軽い思いつきで創ったような曲だが、こういったさりげない感じの曲ほどポールの良さが出るものだ。

#2のようなスピード感のある曲は最近ポールはあまり創らなくなっていたので、久しぶりにうれしい。
ウィングス時代は「愛しのヘレン」とか「ミセス・ヴァンデビルト」とかこういったタイプの曲がけっこうあった。

世界を回る長いツアーでバンドといっしょにライヴを重ねてゆく中でポールのロックンローラーとしての虫が再びよみがえってきたようで、今回のアルバムでは#4や#9や#13のように激しいシャウトが聴ける曲があり、楽しい。

#12は、ポールにしては珍しく死をテーマにした曲になっていて、彼らしい彼なりの正直で誠実な心情がにじみ出ていて、爽やかな感動を覚える。

テーマ:男性アーティスト - ジャンル:音楽