
6月16〜17日にかけてNHK-BS2で放送された「ニューヨークまるごと72時間」という番組の中で、ロッド・スチュワートの最新のライヴがOAされた。
最近のロッドは、例の「グレイト・アメリカン・ソングブック」のポップスタンダード集4部作の大ヒットのおかげで、アメリカではすっかりスタンダードシンガーになってしまった感があるが、去年ようやくロックのアルバムを出した。
と思ったら、またもや全曲ロックの名曲のカヴァー集と、すっかり今の彼には新曲
を創造する力も気も無くなってしまったのか、と思うほどのカヴァーばかりのアーティストになってしまった。
このライヴも、そんな最近の彼の流れを踏まえたカヴァー曲中心のものとなった。
どんな歌を歌ってもうまく歌いこなしてしまう人なので、あんまり感心しないなあ、なんて内心思いながらも、聴いてしまえば、やっぱり、ロッドいいなあ、なんて思わせてしまうのが、この人のすごいところだ。
アメリカンスタンダードを、もういいっていうのにひつこく4枚も出したから、今度のロック・スタンダード集も続編を作るつもりなのかどうか分からないが、やっぱりそろそろオリジナルの新曲も聴きたい。
このライヴでも結局、最後の方はオリジナルの曲を数曲歌って、「マギー・メイ」を最後に歌っていたが、やっぱりオリジナルの曲を歌っているロッドがいちばん面白いし、かっこいい。当たり前だ。
カヴァー曲もたまにはいいが、新しいオリジナル曲をそろそろ創ってもいいのではないか。
ただし、ほんとうに今のロッドに、新曲を創造する力も気力も無くなってしまっていたとしたらさびしい限りだ。
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ロッド・スチュワートは、以前にジェフ・ベックやロン・ウッドらと共にフェイセスというロックバンドに在籍していて、その後ソロアーティストとなった。
フェイセスというバンドは典型的なUKロックバンドで、ロック好きにはたまらないダイナミックなサウンドで若者に絶大な人気があった。
そのために、ロッドがソロになってから「マギー・メイ」や「セイリング」のようなバラードを歌うようになると、そういった真性ロックファンたちは、一斉にロッドを批判するようになった。
だが、よく考えてみればフェイセスというバンドは、とりたてて大きなセールスを挙げたわけでもないし、そんなに長く活動していたわけでもない。
ロッドはソロになって初めてスーパースターになりえたわけなのだから、その音楽性は時代を捉えていたのであって、決して非難されるようなものではないのだ。
とかくロックファンというのは、こういうところがあって、自分たちがいちばん進んだ音楽を聴いているようなつもりになっているうちに、時は流れ、アーティストの方が新しい方向性へ行くと、ついていけないで文句や批判ばかり言う。
いつのまにか自分たちが時代遅れになっていることに気付いていない。
ソロになってからのロッド・スチュワートは、とかく比較されることの多いローリング・ストーンズのミック・ジャガーと比べれば、よりバラエティに富んだ音楽をやってきたヴォーカリストだと言えよう。
決して、その色々なタイプの音楽がいつも成功してきたわけでもなく、明らかに「これははずしたなぁ」なんていう作品もあって、セールスが落ち込んだ時期もあった。
ただ、そのつどしぶとく音楽性を変化させて生き残ってきたのがこの人だ。
今回のこのスタンダード集も、すぐ前作のアルバム「ヒューマン」があまりに売れなかったための苦しまぎれの策に違いないと私は最初に思った。
しかし、これがアメリカで大ウケした。
私は初めは、こういうものはぜんぜん聴く気がなかったが、あまりに大ヒットしているので、このシリーズの「VOL.2」を買ってみた。
家でヘッドフォンで聴くと、これが最高にゴージャスなサウンドで、酔える。
それはそうだ。名曲ばかりなのだから。
今、聴いている、この「VOL.3」も同じだ。
「スターダスト」や「スワンダフル」など、まず曲自体が良い。
それにしても、ロッドの歌のうまさがなければ、こんなに贅沢な気分にはなれないというものだ。
この歌い回しはやっぱり凄いとしか言いようがない。
どんな曲でも、それらしく粋に歌いこなしてしまうのだから。
そうやって、スタンダードでも器用に歌ってしまえるロック・ヴォーカリストというのが、かっこいいのか、かっこ悪いのかは意見が分かれるところだが、出来上がった作品の質の高いことには間違いがなくて、それはそれで評価しないといけない。
ただ、「VOL.2」を買ったし、今、レンタルで聴いているこの「VOL.3」もほんとに素晴らしいのだけれども、次の最終作の「VOL.4」までの4枚を全部揃える気には、ちょっとなれないのが正直なところだ。
せいぜい2枚くらいがいいところで、4枚も創ってしまうなんて、ちょっとロッドは儲け過ぎというものだ。
それに、ロックをやっていたアーティストが、アートとして4枚も同じような作品を創るという行為自体が、もうロックのスタイルではない。
そういうところは昔からロッドにはないとも言えなかったが、ここまで露骨に金もうけが見えてしまうと、ちょっと残念な気もするのだ。
フェイセスというバンドは典型的なUKロックバンドで、ロック好きにはたまらないダイナミックなサウンドで若者に絶大な人気があった。
そのために、ロッドがソロになってから「マギー・メイ」や「セイリング」のようなバラードを歌うようになると、そういった真性ロックファンたちは、一斉にロッドを批判するようになった。
だが、よく考えてみればフェイセスというバンドは、とりたてて大きなセールスを挙げたわけでもないし、そんなに長く活動していたわけでもない。
ロッドはソロになって初めてスーパースターになりえたわけなのだから、その音楽性は時代を捉えていたのであって、決して非難されるようなものではないのだ。
とかくロックファンというのは、こういうところがあって、自分たちがいちばん進んだ音楽を聴いているようなつもりになっているうちに、時は流れ、アーティストの方が新しい方向性へ行くと、ついていけないで文句や批判ばかり言う。
いつのまにか自分たちが時代遅れになっていることに気付いていない。
ソロになってからのロッド・スチュワートは、とかく比較されることの多いローリング・ストーンズのミック・ジャガーと比べれば、よりバラエティに富んだ音楽をやってきたヴォーカリストだと言えよう。
決して、その色々なタイプの音楽がいつも成功してきたわけでもなく、明らかに「これははずしたなぁ」なんていう作品もあって、セールスが落ち込んだ時期もあった。
ただ、そのつどしぶとく音楽性を変化させて生き残ってきたのがこの人だ。
今回のこのスタンダード集も、すぐ前作のアルバム「ヒューマン」があまりに売れなかったための苦しまぎれの策に違いないと私は最初に思った。
しかし、これがアメリカで大ウケした。
私は初めは、こういうものはぜんぜん聴く気がなかったが、あまりに大ヒットしているので、このシリーズの「VOL.2」を買ってみた。
家でヘッドフォンで聴くと、これが最高にゴージャスなサウンドで、酔える。
それはそうだ。名曲ばかりなのだから。
今、聴いている、この「VOL.3」も同じだ。
「スターダスト」や「スワンダフル」など、まず曲自体が良い。
それにしても、ロッドの歌のうまさがなければ、こんなに贅沢な気分にはなれないというものだ。
この歌い回しはやっぱり凄いとしか言いようがない。
どんな曲でも、それらしく粋に歌いこなしてしまうのだから。
そうやって、スタンダードでも器用に歌ってしまえるロック・ヴォーカリストというのが、かっこいいのか、かっこ悪いのかは意見が分かれるところだが、出来上がった作品の質の高いことには間違いがなくて、それはそれで評価しないといけない。
ただ、「VOL.2」を買ったし、今、レンタルで聴いているこの「VOL.3」もほんとに素晴らしいのだけれども、次の最終作の「VOL.4」までの4枚を全部揃える気には、ちょっとなれないのが正直なところだ。
せいぜい2枚くらいがいいところで、4枚も創ってしまうなんて、ちょっとロッドは儲け過ぎというものだ。
それに、ロックをやっていたアーティストが、アートとして4枚も同じような作品を創るという行為自体が、もうロックのスタイルではない。
そういうところは昔からロッドにはないとも言えなかったが、ここまで露骨に金もうけが見えてしまうと、ちょっと残念な気もするのだ。


