![]() | キャプテン・アンド・ザ・キッド エルトン・ジョン (2006/10/04) ユニバーサルインターナショナル この商品の詳細を見る |
曲目
1リチャード・ニクソンからの葉書
2ノアの箱舟のように
3エニー・アザー・ウェイ(Nyc)
4ティンダーボックス
5アンド・ザ・ハウス・フェル・ダウン
6ブルース・ネヴァー・フェイド・アウェイ
7ザ・ブリッジ
8アイ・マスト・ハヴ・ロスト・イット・オン・ザ・ウィンド
9オールド'67
10キャプテン・アンド・ザ・キッド
みずからの原点に戻ってゆくかのような傑作
最近のエルトン・ジョンのアルバムはますます原点に戻ってきている。
つまり彼をスターダムにのし上げた、あの「ユア・ソング」の頃の世界だ。
今年2006年は、その頃のエルトン・ジョンを彷佛とさせるような曲がアメリカのヒットチャートをにぎわせた。
「クロコダイル・ロック」の極彩色の世界を思わせるシザー・シスターズや、「ユア・ソング」のようなメロディーとピアノで大ブレイクしたダニエル・パウター。
ヒップホップで埋め尽くされたアメリカの音楽シーンの時代に、人々はもう飽き飽きしている。
ロッド・スチュワートやバリー・マニロウのアメリカン・スタンダード曲集が大ヒットしたのも、人々がいかにそういったメロディアスでロマンティックなものを求めていたかという現れだろう。
そんな今の時代の中でこそ、エルトンの新作は大きな評価を得て当然だ。
彼の新作は昔のスタンダードの寄せ集めなどではなく、全曲オリジナルの新曲であることに価値がある。
エルトン・ジョンとバーニー・トーピンという伝説的なライティングコンビによる美しい新曲集だ。
どの曲も生のピアノの音がしっかりと聴こえて中心になっていて、エルトン・ジョンでしか創れない世界がこのアルバムにはある。
エルトンの特質であるピアノの美しい音色と美しいメロディーがあるだけで、いっさい複雑なところがなく、シンプルですっきりとした音で、これぞエルトンの芸術といった音になっている。
ヒップホップ、R&B全盛の時流の音にすり寄ることもせずに、みずからの原点に戻ってゆくかのような最近のエルトン・ジョンであったが、今年は時代の方がエルトンにすり寄ってきた年だった。



