
BEST SELECTION / デューク・エリクソン
曲目
1A列車で行こう
2アイ・ガット・イット・バッド
3パーディド
4ムード・インディゴ
5黒と茶の幻想
6ソリチュード
7ムーチ
8ソフィスティケイテッド・レディー
9クリオール・ラブ・コール
10 イスファハーン
11 アドリブ・オン・ニッポン
12 ロータス・ブロッサム
13 デイ・ドリーム
時代を超える美しい音楽
デューク・エリントンが偉大な音楽家であることはもちろん昔から知識として知ってはいたが、私はどうしてもジャズというジャンルの音楽があまり得意ではなく、あのライヴで聴かれる永遠に続くかと思われるようなアドリブ演奏が好きになれなかった。
メロディーがはっきりしない、歌がない、というのが駄目で、ほとんど今までジャズのレコードで自分にぴったりとくるというものはなかった。
わずかにマイルス・デイヴィスの「ドゥー・バップ」といった限られたレコードやビリー・ホリデイの歌くらいが私とジャズとの接点だった。
しかし、このデューク・エリントンのCDはすごく良かった。
そんなに分かりにくくないし、メロディーのはっきりとした美しい曲が多かったからだ。
時々、耳にする#1がワルツで始まる曲だったとは知らなかったから、すごく粋(いき)で新鮮に耳に響いた。
#7のなんとも言えない妖しげなメロディー、リズム、パーカッションの使い方もかっこいい。
全体的に不思議な雰囲気の曲や意外性を感じさせる曲展開を見せる曲もあって、決して普通っぽい曲ではないのに、音はすっきりとしていてPOPで耳に心地よい。
いかにもハーレムの雰囲気が伝わってくる下世話で混沌とした音世界なのに、あくまで上品で粋なのだ。
こういう古いレコードを聴くと、ジャズは本来もっと分かりやすく、シンプルなものだったのだと思わせてくれる。
#12のような美しいメロディーはいつの時代でも誰が聴いても美しいと感じるはずだ。
現在、ジャズのインストゥルメンタル曲がシングル・チャートの1位になるようなことがまったく無くなってしまったのは、一部のマニア向けの音楽になってしまったからだ。


